世界を変える福音の力
１，今日、この世界は、多くの問題にぶつかっています。戦争、貧困、飢餓、圧制、暴力、差別、環境破壊・・・・。日本も例外ではありません。政治の混乱、経済の行きづまり、社会不安、教育の荒廃、青少年の犯罪、家庭の分裂、高齢者の疎外、うつ病、自殺の増加・・・・。しかも私たちは、これらの問題をどうやって解決したらいいのかわからないでいるのです。それが、もっと問題です。一体どうしたらいいのでしょうか。問題解決の道は、あるのでしょうか。
２，これらの問題を解決するに、その場しのぎの対処療法だけでは、表面上の一時的な解決にしかなりません。少し経ったら、また違った形で問題を繰り返すだけです。根本的に解決するには、まずその根本原因を知らなければなりません。では、その根本原因とは何でしょうか。一体どうしたら、それを知ることができるのでしょうか。・・・・その答えは、神のことばである「聖書」の中に見つけることができます。
３，聖書には、「初めに、神が天と地を創造した」（創世記1：1）と書いてあります。神は永遠に存在する方で、全宇宙の創造主である唯一の神です。全てのものは、地球も、自然も、動植物も、この神によって完全・完璧に作られて、非常に良いものでした。そしてその中で人間は、「神のかたち」として、特別に創造されました。神は人間を祝福し、地にある全てのものを治める使命を与えました。人間は、この神を愛し、その命令に従い、神との人格的な正しい関係の中で生きるように創造されたのです。子が親と一緒にいるときに心が平安なように、人間も、神と共にいて交わりがあるときにのみ、本当の幸福と平安があります。これが本来の人間のあり方、本来の世界の姿です。
４，しかし人間は、悪魔であるサタンのうそによってだまされ、この真の神に対して罪を犯し、神から離れてしまいました。そのために、神との関係・交わりが断たれてしまったのです。サタンは今でも私たちを誘惑し、罪を責め立て、のろいと苦しみをもたらし、縛りつけ、人生を破壊させ、ついには死と地獄へと引きずり込みます。この人間の罪と、その結果である神との断絶、そしてサタンの支配が、全ての問題の根本原因なのです。
５，神を離れた人間は、その結果として、多くの問題と苦しみを抱えるようになりました。今日、多くの人が、家族の問題、人間関係の問題、仕事の問題、経済的問題、健康の問題、精神的な悩み、将来への不安、死に対する恐れなど、様々な問題を抱えて悩んでいます。そしてそれらの問題を何とかしようとして、様々なものを求めます。倫理道徳、哲学、良い行い、修行、精神鍛錬、宗教儀式、偶像崇拝、占い、おはらい、お金、権力、地位、名誉、知識、学歴、趣味、欲望、恋愛、快楽、酒、ギャンブル、麻薬・・・・。しかしそれらの方法は、みな一時的な解決にしかなりません。後になると、かえってもっと悪くなっていくばかりです。自分なりにどんなに努力して頑張ってみても、これらの問題を根本的に解決することは決してできません。
６，しかし、これらの問題を解決することができる、ただひとりの方がいます。その方は、救い主、イエス・キリストです。イエス・キリストは、神の御子であるのに、人間となって、約二千年前にこの世界に生まれました。神の救いを説き、人々の病をいやし、悪霊を追い出しました。そして、私たちを罪ののろいから解放するために、私たちの罪の身代わりとなって、十字架で死なれました。しかしキリストは、三日目に復活して、罪と死とサタンに勝利したのです。その後、天に昇り、今は神の右の座に着いておられます。しかし、やがて再び天から来られて、王の王としてこの世界を治められます。このイエス・キリストこそが、この世界の唯一の救い主、私たちのあらゆる問題の解決者なのです。聖書には、こう書いてあります。
「わたし（イエス・キリスト）が道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもと（天国）に来ることはありません。」（ヨハネ14：6）
「この方（イエス・キリスト）以外には、だれによっても救いはありません。天の下でこの御名のほかに、私たちが救われるべき名は人に与えられていないからです。」（使徒4：12）
７，この救い主イエス・キリストを信じて、心に受け入れるとき、私たちは罪が赦されて、神との関係が回復され、神のもとに立ち返ることができます。神の子どもとしての特権を受けます。神が祈りを聞いて、答えて下さいます。聖霊が心に住まわれて、力を与え、人生を導いて下さいます。天使によっていつも守られ、助けられます。イエス・キリストの御名の権威によって、サタンのあらゆる攻撃に対して勝利できます。永遠の命が与えられ、天国の市民となるので、この世の問題を超越してしまいます。そして、永遠に変わらないキリストの愛の力によって、どんな困難や問題のただ中にあっても、圧倒的な勝利者とされるのです。
８，このイエス・キリストを信じた者は、天国の救いの喜びに生きるようになります。聖書を読み、祈ることを通して、神の御声を聞きます。そして、神のみこころに従って、世の人々に仕えて、キリストの福音を伝えます。そうする中で、生活がきよめられ、キリストに似た者へと変えられていき、愛の人間関係の中で生きるようになります。これが、神を愛し、隣人を愛するキリスト者の生き方です。
９，このようにして、「イエス・キリストを信じる者は救われて永遠のいのちを得る」という良い知らせ、福音によって、あなたの人生は内側から根本的に変えられます。あなたが変わるときに、あなたの家庭が変わります。あなたの家庭が変わるとき、あなたの学校、職場、地域社会が変わります。社会が変わるとき、国が変わります。国が変わるとき、世界が変わります。福音の力によって、個人の生き方が変わり、その一人によって次の一人が変わり、そのまた次の人が変わり、・・・・そうして全世界が変えられていくのです。私たちは、この福音の真理を宣べ伝え、聖書のみことばと聖霊の力によって人々の心を刷新して、聖書的世界観・価値観が民族の精神文化・行動基準となるように導くことによって、あらゆる国の人々をキリストの弟子とするのです。これが「世界福音化」です。聖書には、こう書いてあります。
「わたし（イエス・キリスト）には天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」（マタイ28：18-20）
１０，この世界福音化のために、私たちが取るべき行動と戦略は、以下のとおりです。
（１）まず私たち一人一人が、自分の罪を悔い改め、神に立ち返り、イエス・キリストの十字架の血潮によってきよめられ、赦しと解放を宣言します。
（２）そのようにして、福音によって変えられた一人一人が、一つになって団結して、愛し合い、赦し合って、世界福音化のために仕え合う共同体となります。これが教会です。
（３）人々の魂の救いのため、社会のあらゆる問題の解決のために、教会が心を合わせて、集中してとりなし祈りを続けます。
（４）それらの問題の背後で働いている悪霊を、イエス・キリストの御名の権威によって縛り上げ、追い出し、勝利を宣言します。
（５）キリストの福音を、家族、親戚、学校、職場、地域の全ての人々に、言葉と行いを通して、あらゆる方法で伝えます。
（６）問題に困っている人々の具体的な必要を知り、そのために祈り、仕え、積極的に助けます。
（７）キリストを信じて受け入れた人を、教会共同体の一員として迎え入れ、世界福音化のために共に戦う同志とします。
（８）キリストの弟子を育成し、異文化に福音を伝える宣教者として戦略的に派遣することによって、その家族・地域集団がキリスト中心の共同体へと変えられるように導きます。
（９）このようにして、弟子が弟子を生み、教会が教会を次々と生み出して、全ての町々、村々、全ての民族・部族にまで、教会共同体が建て上げられるようにします。
１１，世界が福音化するとき、私たちの生活のあらゆる分野で、革命的な変化が起こされます。
（１）家庭：聖書の命令に従って、夫は妻を愛し、妻は夫を敬い、子どもは両親に従い、兄弟姉妹は互いに助け合います。祖父母は尊敬され、大切に世話されます。家族のきずなが回復され、家庭に幸せと笑いが戻ります。
（２）教育：聖書の世界観と道徳基準に基づいた教育によって、真の神をおそれ敬い、世のため人のために貢献する人材が育てられます。親が子の教育に責任を持ち、学校がそれに仕えます。
（３）芸術：福音によって心を変えられた芸術家たちが、天地万物をデザインした創造主の栄光をあらわす芸術、きよく美しい音楽、文学、美術、劇、映像を生み出します。
（４）マスコミ：テレビや新聞などのマスメディアが、聖書的なきよい倫理基準を持って、正しい情報と肯定的・建設的なメッセージを発信していきます。
（５）社会：全ての人は神の御前に平等であり、かつ一人一人は神に造られた独特な存在として尊重されます。神を中心とするとき、社会の統一性と多様性、全体の公正と個人の自由のバランスが保たれます。
（６）経済：企業は公正と正直さを持って、人々にサービスを提供して、その富と知識を社会全体の祝福のために還元します。労働者は、神の栄光を表すために精一杯働き、得た賃金を節約して使い、隣人の祝福のために喜んでささげます。
（７）政治：真の王である神に従う政治家たちが、国の正義と平和のために献身し、神の御心に基づいて全てを判断し、国民を秩序と安定に導きます。法律は神の基準に従って制定され、公正に裁判されます。公務員は国民のしもべとなって、誠実に仕える者となります。
１２，このようにして、福音の力によって社会が変わり、国が変えられた例は、歴史上にも、現代でも、世界中で数多くあります。
（１）1，2世紀に、初代教会は、ローマ帝国の激しい迫害の中でも拡大し続け、社会に影響を与え、最後にはローマ帝国をキリスト教の国へとひっくり返してしまいました。
（２）1200年代のフランチェスコ修道会の伝道と、清貧の生き方は、イタリア全土に霊的感化をもたらしました。
（３）1517年、ドイツのマルチン・ルターの勇気と聖書信仰によって、プロテスタントの宗教改革が始まって、世界の霊的状況を変革しました。
（４）18世紀のイギリスで、ジョン・ウェスレーの伝道によってメソジスト・リバイバル（信仰復興運動）が起きて、社会全体がきよめられ、変えられました。
（５）18世紀のアメリカでは、ジョナサン・エドワーズたちによって大覚醒運動が起きて、アメリカがキリスト教の精神によって建国され、祝福を受けました。
（６）1906年、アメリカ・ロサンゼルスのアズサ通りでペンテコステ・リバイバルが起きて、多くの人々が変えられ、世界中に影響を与えました。
（７）1907年、ピョンヤンで起きたリバイバルは、朝鮮半島全土に悔い改めときよめをもたらしました。
（８）1983年から始まった伝道によって、南米のアルゼンチンでは、200万人以上の人々がイエスを救い主として信じました。
（９）その他、現代でも、中国、モンゴル、ネパール、インドネシア、カンボジア、シンガポール、フィジーなど、多くの国々で、福音化による社会変革が起きています。
１３，そして、この福音が全ての国民に証しされた後で、イエス・キリストが再臨されます。それは、聖書の中に、こう約束されているからです。
「この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます。」（マタイ24：14）
ですから、福音を全ての民族・部族に伝えることは、主の再臨を早めることになるのです。現在、まだ福音を聞いたことのない未伝道部族は、約6500以上あると言われていますが、宣教師の派遣と伝道により、その数はどんどん少なくなって来ています。主の再臨の日は、ますます近づいているのです。
「そのようにして、神の日の来るのを待ち望み、その日の来るのを早めなければなりません。」（Ⅱペテロ3：12）
その日、キリストが王の王、主の主として天から来られて、この世界を完全に統治されます。諸悪の根源であるサタンの全ての勢力は打ち滅ぼされます。世界中の全ての問題は、この全能の王によって根本的に解決されます。もう悲しみも苦しみもない、完全な世界、神の御国が完成するのです。これこそが私たちの希望、最終目標であり、ビジョンです。
１４，この福音こそが、全世界を救う神の力です。
「ですから、私としては、～あなたがたにも、ぜひ福音を伝えたいのです。私は福音を恥とは思いません。福音は、～信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です。」（ローマ1：15，16）
イエス・キリストの福音は、あなたの人生を変えます。あなただけではなく、あなたの家庭、職場、学校、地域、国、そして世界をも変えることができます。だからこそ私たちは、この福音を地の果てにまで宣べ伝えるのです。私たちは今こそ、この世界福音化のために、共に一つとなって、行動を起こしましょう。あなたの今いる所から、できることから始めて下さい。この文書をコピーして、多くの人々にシェアして下さい。あなたの出会う全ての人々に、あらゆる方法で、福音を伝えて下さい。主はあなたを通して、世界を変えて下さいます。
全世界のキリスト者よ、団結せよ！
世界福音化のために、今立ち上がれ！
福音宣教の使命のために、人生をささげよ！
神の御国のビジョン実現のために、共に戦おう！
