「蒔いた種は無駄にならない」チャートン村の話
2015年から、私たちはタウンヨー族への宣教を始めました。タウンヨー族の色々な村を訪問する中で、チャートン村という村に特に何回も伝道しに行くようになりました。私たちの住んでいるニャウンシェ町からバイクで片道2時間もかかります。もちろん教会もなく、クリスチャンも全くいない村です。知り合いの家を何軒か回って、泊まったりもしました。何回も福音を伝え、救いの証しをしました。多くの人々と人間関係を築き、親しくなることはできました。しかし、キリストを受け入れる人は中々起こされませんでした。それでも、訪問した家の人々の名前をメモ帳に書いて、その救いのために祈っていました。そうしているうちに、2016年1月に私たち一家は急に日本に帰らなければならなくなり、宣教は中断されてしまいました。それから色々なことがあって、私たちがやっとミャンマーに戻ったのは、2017年3月末でした。私たちは、タウンヨー族宣教を再開しましたが、もっと近くの村で伝道することになりました。それでチャートン村には、もう行かなくなってしまいました。
そんなとき、2017年7月に私はチャートン村の近くにある、別の村の教会に奉仕に行きました。そうしたらそこで、何と以前チャートン村で出会った人と再会したのです。マ・テンラという人で、私たちが彼女の家に泊まって夜に伝道集会をした家の人でした。最初見たときは、すぐにはわからなかったのですが、向こうから話しかけられて、やっと思い出すことができました。彼女は、色々な事情があってチャートン村から追い出されて、今はクリスチャンの知り合いの家に身を寄せていて、彼らと一緒にその教会に出席していたのです。彼女は、色々な苦しみの中で、イエス・キリストを信じて受け入れました。それから、私たちがチャートン村に行くたびに必ず立ち寄った家の末娘、ウースートゥンさんの息子の嫁の妹「タンミェンエー」も、その教会に来ていました。彼女は私たちがその家を訪問して何回も証しするのを聞いて、その頃から福音に関心を持つようになったそうです。今ではイエス様を信じて、彼女の姉(以前から信者)と一緒に毎週その教会に来ています。さらに、最近2週間ぐらい前から、カチン族でクリスチャンの主婦(夫はタウンヨー族)がチャートン村のタンミェンエーの家の近くに引っ越してきて、彼女と一緒にこの教会に来ているとのことです。……彼女たちに会って話を聞いて、私は本当に感激しました。2年前に私たちが伝道したときには、何の手応えも感じられなくて、がっかりして、あきらめていたのに、それが今こうして目の前で実を結んでいるのを見るなんて……。あのとき、私たちが蒔いた福音の種は、無駄ではなかったのです。主はちゃんと、私たちの祈りに応えていて、私の知らないうちに、チャートン村からイエス様を信じる人を起こして下さったのでした。タウンヨー族の中から、確実にクリスチャンは起こされています。主は祈りを聞いて下さる!すばらしい主のみわざに感謝します。
「ですから、私の愛する兄弟たちよ。堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたは自分たちの労苦が、主にあってむだでないことを知っているのですから。」(Ⅰコリント15:58)

(中央がタンミェンエー、右が彼女の姉)
